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第8回 蜂蜜エッセイ応募作品

青森りんご蜂蜜

ちきーた

 

 私は旅行が好きだ。日常に変化が欲しくなると、バスや新幹線でふらっと週末に出かける事が多い。観光がもちろんメインイベントなのだが、旅先で蜂蜜を買うのをとても楽しみにしている。2023年の年末は青森へ行った。観光を楽しみ、日常に戻る日が近づくとお土産コーナーに行き、その土地の名物やご当地マスコットを眺めながら蜂蜜を探すのだ。「あったあった。」ずらっと並べられた瓶の中から良さそうな物を選ぶ。この農園にはおしゃれなお姉さんがいるのだろうと思わせる可愛いイラスト付きの瓶、〇〇農園とだけ書かれた素っ気ないが味にこだわりがありそうな瓶。価格帯も500円から3000円近くするものまで様々だ。普段スーパーで600円の瓶を買う事さえなかなか出来ないでいるのに、旅先だと不思議と財布の紐がゆるんでしまう。思いきって3000円の瓶を持ちレジへと並んだ。週5フルタイム東京で働いているのだ。夫には内緒で、このぐらいの贅沢さは多目に見てもらおう。買った蜂蜜はりんごの花から採取された物で、お土産にはぴったりだ。青森を旅行中、りんごの木をたくさん見かけた。冬は葉が落ち、寂しく見えたが春になると葉が茂り、花が咲くと小さくて可愛い蜜蜂達が一生懸命に花蜜を集めてくれるんだろう。こんなに美味しい蜂蜜を作り出すことができるなんて、本当に不思議だ。家に帰りヨーグルトの上に蜂蜜を垂らし、ブルーベリー、いちご、バナナをのせて食べてみた。32歳を過ぎ、最近健康の事や、肌の老化が気になりだした。蜂蜜には抗酸化作用により老化の進行を遅らせる効果があるそうなので期待したい。「頑張れ蜂蜜!私の肌のシミを消してくれ!」と祈りながら食べる。東京に住んでいると日々忙しく、「自分を労る」事を忘れがちになってしまうが、蜂蜜は私を労り、癒やしてくれる。来年の春、もう一度青森へ行ってりんごの花を見てみよう。

 

(完)

 

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